今日のスマートフォンを実現した基板実装技術の大変革

携帯電話は、サービスが開始された頃は、ショルダータイプの非常に大きなものでした。

しかし、それが徐々に小型薄型化し、手のひらに載るサイズとなり、更に進化して今日のパソコン並みのスマートフォンへの多機能化も達成しました。

こうした進歩を支えた技術としては、半導体の高集積化、電子部品の小型化、プリント基板のファインライン化と多層化、そして基板実装技術の大変革があったのです。基板実装技術の大変革は、面実装化と呼ばれる工法の確立です。

これは、従来の部品リード線をプリント基板の穴に挿入し、裏面のランドで半田付けする工法から、全く新しい工法への転換でした。具体的には、部品を端子やリード線タイプから、電極を有する面実装部品・チップ部品と言うタイプに変革し、プリント基板のランドにクリーム半田を印刷し、そこに面実装部品を搭載し、基板全体を加熱する事で半田付けするという方法です。

この基板実装技術の大変革には、工法の確立とそれを実現するためのスクリーン印刷機、マウンター、リフロー炉等の自動機械の開発、そして電子部品の開発と生産工法の確立・生産体制の構築等、関連企業の研究開発投資や設備投資によって実現できたのです。

こうした実装技術の大転換をリードしたのは、日本の企業でした。しかし、皮肉にも電子部品や実装機械は現在も日本企業が強い業界ですが、肝心の携帯電話やスマートフォンはコモディティー化の中で多くの企業が撤退に追い込まれてきました。

こうしたスマートフォンの日本メーカーの実情を見て、日本の技術力がないと誤解している方も多いでしょうが、日本の要素技術力は先の大転換を成し遂げる高度な技術力なのです。

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